さて、シンガポールは雨季に差し掛かり毎日スコールが激しくて、ただでも高い湿度がさらにじめじめしているわけだが、「東洋経済オンライン」の読者の皆様はいかがお過ごしだろうか。
本日も前回に続いて欧米や南米、中東、アフリカの世界的大企業で活躍する友人に送ってもらったキャリアアドバイスの数々をご紹介差し上げよう。
<グローバルエリートからの講評>
自分の昇給や昇進について上司と交渉するのは日本人メンタリティというか、アジアンメンタリティだとやりにくいところだが、欧米やインドの友人はすごい剣幕で経営陣と昇給と昇進に関して激論を交わす。またそうしている彼らのほうが、なんだかんだいってとっとと出世していくのである。
これはそもそも経営陣に対して強気にでれるほど、代替が難しい高いパフォーマンスを見せていることが前提になる。仮にそのように大いに役に立っていても“おカネとか昇進の話を自分からするのは奥ゆかしくなく、下品だ”とみなされがちな日本のカルチャーが染みついてしまえば、激しい出世競争に乗り遅れるリスクが高いのでこの点肝に銘じておきたい。
私も大いなる誤解で勝手に肉食系で手におえないと思われがちなのだが、欧米の同僚からはいつも“経営陣にはもっと強気に、明確にやりたい仕事を突き付けないとなめられるだけ”と叱咤されたものである。
かといって会社の文化によっては“奥ゆかしい路線”の方が適切であることもあるので、空気をどれだけ読めるかの政治的センスが試されるのも難しいところなのだが、求められている仕事の目的を定義せずにぼんやりと何でもやっていると、苦労していろいろ働いた割に最後は報われない、ということになりかねない。“自分が何をもって評価されるのか”に関してはつとめて明確に定義しておかなければならないのだ。
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