高齢の親だけで暮らせる家に欠かせない条件

施設に入れるより、住みやすく改修すべし

私はシュレイガーが勧める、「モノを5つのグループに分ける」方法を実践してみようと思う。5つのグループとは、(1)とっておく、(2)誰かに譲る、(3)売る、(4)寄付する、そしてとても大切な(5)捨てる、のグルーブだ。この中には、「保留」のグループはない。すべてのモノについての決断を、先延ばしせずに行うのだ。この仕事を負担に感じないようにするには、少しずつ取り組むことだ。一度に1部屋、あるいは、クローゼット1つや棚、引き出し1つなどの単位で行おう。

キッチンは高齢者にとって厳しい場所

キッチンは、動作が不自由な高齢者にとって、特に厳しい場所だ。私の場合、50年前にキッチンを作ったのだが、当時の私の身長はいまより7センチほど高かったし、私の夫(故人)は私より30センチくらい高かった。私たちは引き出し式の棚のついたキャビネットをつくってもらい、最もよく使うものを下のほうの棚に入れた。

しかし今では、キャビネットによってはいちばん下の棚に届くのにも苦労している。たいていの場合はマジックハンドを使うが、時には踏み台が必要になる。シュレイガーが勧めるのは、幅広の踏み板がついた踏み台で、場合によっては手すりもあるとよいという。「折り畳み式の踏み台は、崩れる危険があるので避けるべきだ」。

また、多くの高齢者にとって、コンロで調理をするよりも、オーブントースターや電子レンジで調理をするほうが安全だと、シュレイガーは言う。

しかし、家庭の中で最も危険なのは風呂場だろう。ここでは、手すりをつける、浴槽やシャワーに出入りしやすくするなどの安全対策が、非常に重要だ。手すりは病院にあるようなものに限らず、店舗やインターネットですてきなものが買える。

シュレイガーが強調するのは、「話し合いから逃げないこと」だ。「お母さんに、こう言おう。『本当に心配なんだ。話をしよう。お母さんが好きなように暮らせて安全でいられるように、それから、私たちが心配しなくて済むようにしたいんだ』」。

(執筆:Jane E. Brody、翻訳:東方雅美)
© 2018 New York Times News Service

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