高齢の親だけで暮らせる家に欠かせない条件 施設に入れるより、住みやすく改修すべし

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高齢者の住まいの問題。どうすれば安全な暮らしを確保できるのでしょうか(写真:Eva-Katalin/iStock)

人気コラムニストで作家のバーバラ・エーレンライクは現在70代半ばだが、もう十分に生きたし、定期健診も見送っていると書いている。60歳のがん専門医で生命倫理学者のエゼキエル・エマニュエルは、自分が75歳で死んだら、そのほうが自分も含めてみな幸せだと言う。しかし、その年齢に達した多くの人たちは、人生は絶対に75年以上のほうがいいと考えているのではないか。

私たちは孫が大学を卒業するのを見たいし、その後結婚して家族を持つのも見たい。やり遂げたいプロジェクトがあるし、死ぬまでに行きたい場所もたくさんある。それに、このまま独立して生活し続けたい。あまりにも大変なことは、時々手伝いの人を雇うとしても、できるかぎり長く独立していたい――。

自宅の手直しで安全な暮らしを確保

そうなると、避けられない問題が生じてくる。自宅で、人付き合いも気持ちのうえでも快適な場所で、長く慈しんできた環境で、うまく年を重ねていくにはどうすればいいか、という問題だ。何を行えば、安全と快適さを確保でき、子どもたちを心配させずにいられるだろうか。

もちろん、誰もが自宅で年を取りたいわけではない。亡くなったパートナーと長年一緒に暮らした場所を離れたい、という人もいるだろう。また、ブザーを押すだけで、身体的・医療的な支援を受けられるという、安心感を手に入れたい人もいるだろう。あるいは、単純に家の手入れをするのはもう嫌になった、という人もいるかもしれない。

しかし、慣れ親しんだ現在の環境をもっと楽しみたい人や、サービス付きの住居に年間5万ドル、あるいはそれ以上を払う余裕はないという人は、現在の家を少し手直しする必要があるかもしれない。そうすることで、現在とは別の、安全だが楽しいとは限らない住宅への転居を遅らせるか、その可能性を取り除くのだ。

年を重ねた私のような人間が、どうしたら自宅に住み続けられるかについては、全米退職者協会やボランティア団体、非営利団体などがたくさん書いている。しかし、実際に家の手直しが行われるのは、何か事故が起きてからの場合があまりにも多い。その間、友人や親戚は心配し、家に手を入れて安全にするよう、親をおだてたり懇願したりする。だが、なかなか説得の効果は得られない。

次ページ高齢者の住まいの問題は子どもの問題でもある
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