「仕事のLINE」でイライラする人の落とし穴 メールより手軽なだけに注意が必要

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2)否定形でなく肯定形を使う

人は、何か要求したいときや気持ちが強い場合に否定形を使うことが多くなります。「○○しないで」といったような言い回しです。

たとえば、「時間には遅れないでください」と言われると相手はプレッシャーを感じ、命令されているようで場合によってはイライラするでしょう。この場合は、「時間に間に合うように来てください」と肯定形にするだけで、同じことを伝えるにしてもソフトになり、相手が受け取りやすくなります。

「○○しないで」という否定形から「△△してね」という肯定形で伝えるだけで、軋轢は減ります。

また、批判や中傷などを文字で残すのは、避けましょう。そのときの感情やノリで思わず書いてしまったことでも、記録に残ります。たとえ、送付した相手のことでなくとも、スクショ(スクリーンショット)などで、ほかの人に拡散される可能性もあることを念頭におきましょう。手軽なやり取りだからこそ、慎重さが求められます。

文字のみではニュアンスが伝わりづらい

3)行き違ったら電話や直接会う

相手にこちらの意図が伝わっていない、もしくは、誤解されていると感じたら、文字でのやり取りを続けるのは危険です。文字のみではニュアンスが伝わりづらいので、相手もこちらも自分の都合のよいように解釈します。

不安に思ったり、腹が立っているとマイナスの思考でとらえるので、ますます行き違う可能性があります。

すれ違ったと感じたら、音声ツールか直接会うかして、相手との温度差を埋めることが先決です。直接やり取りをすると「なんだ、そういうことか」と疑問が晴れる確率は、格段に上がります。

手軽に使用できるツールだからこそ、ポイントを押さえて、気持ちよく利用したいですね。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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