「おやつの我慢勝負に勝つ子」が優秀なワケ

自制心や忍耐力の育成が子どもを成長させる

幼少期におやつを我慢できた子は、大学入試でも好成績を収めたという(写真:EUI/PIXTA)
子どもが小学校に入る前は、英語やプログラミングを勉強するより遊んだほうがいいという。その理由と背景について、新しい時代の教育に詳しい奈須正裕上智大学教授が2回にわたって解説する。前編のテーマは「自制心を育てる大切さ」。

「非認知能力」という言葉をご存じだろうか。これは、自制心や忍耐力、勤勉性など、偏差値やIQのように数値化できない能力を指す。

2020年から始まる教育改革においても、「知識・技能」や「思考力・判断力・表現力等」と並ぶ学力要素として、幼稚園から高校に至るすべての学校段階で位置付けられた。

非認知能力はとりわけ、幼児期における育成が決定的に重要だといわれている。

新しい小学校教育では、英語が教科となり、プログラミングが必修化される。しかし、これらを小学校入学前から先取りして教え込めば、将来的に子どもの学力が向上し有利になるかというと、そうとも限らない。

学力よりも先に非認知能力を鍛えるべきなのである。

おやつの"我慢勝負"で自制心の高さを見る

非認知能力の重要性を印象づけた研究に、米コロンビア大学の心理学者であるウォルター・ミシェルが考案した「マシュマロ・テスト」による一連の研究がある。

これは、主に4歳児を対象に、今すぐ1個のマシュマロを食べるか、しばらく我慢して2個のマシュマロを食べるかを観察して、自制心の高さを測るテストである。

「そんな簡単なこと」と思うかもしれないが、研究の結果、しばらく我慢して2個のマシュマロをゲットした子どもは、全体の2〜3割に過ぎなかった。

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