2位は東京海上ホールディングスの有休取得日数19.5日(月平均残業時間8.9時間、以下同)。既存業務プロセスの見直しや、社内向け業務の削減などを行い、残業削減や休暇取得を推進している。各年度の取得日数は2014年度19.6日、2015年度19.4日、2016年度19.6日と高いレベルにある。付与日数が30日と多く、取得率で見ると65.1%にとどまるが、休みやすい職場であることは間違いない。
3位は2月20日配信「最新!『有休取得率』の高い300社ランキング」で、7年連続トップになったホンダだ。有給休暇取得日数は19.3日(17.1時間)になる。2014年度19.4日、2015年度19.4日、2016年度19.0日で取得率は100%に近い。有休の翌年繰越分がカットゼロの20日以下になるよう、計画的な取得に取り組んでいる。
4位は日本電信電話の19.1日(15.9時間)。各年度は2014年度18.7日、2015年度19.4日、2016年度19.3日。働き方改革を推進するための組織横断ワーキンググループの設立、時間外勤務の可視化による適切な労働時間管理の意識向上などを進めている。
5位はSCSKの18.9日(17.8時間)である。全社の月平均残業時間20時間未満、年次有給休暇取得率100%という目標を掲げ、達成時にインセンティブを支給する仕組みを導入。残業の有無にかかわらず、20時間分の残業代を一律支給するといった、先進的な取り組みも行っている。
以下、6位ケーヒン18.8日(18.3時間)。7位豊田合成18.6日(19.8時間)、8位テイ・エス テック18.4日(14.7時間)、9位旭硝子18.1日(19.2時間)、10位エフ・シー・シー17.9日(11.1時間)と続く。
上位は長時間残業対策や休暇取得促進に積極的
今回のランキングは、毎月1日有休が取れることを基準とし、「年間12日以上の取得」を対象にした。該当は146位の日本ゼオン他9社(12日)までの計155社だった。
さて、カレンダーを確認すると、2018年は土日祝日が117日ある。これをすべて休暇と考え、最低の有休取得日数12日を加えると129日。1年間の35.3%が休みという計算になる。上位企業はこれをさらに上回る。夏期休暇や年末年始休暇を加えると、もっと増える会社もあるだろう。
いずれにしても、ランキング掲載会社は、日々の残業時間も一定以下で、ゆとりある環境の職場といえよう。
ただ、休みは多いに越したことはないが、一番重要なのは、自分にあった職場を選ぶことだ。やりがいある仕事ができるかを中心に、会社選びをしていくのは基本。そうした職場が、今回紹介した会社にあれば、ぜひ目指してほしい。
また若いうちは仕事の基本を身に着けることも大切だ。働きすぎはよくないが、人生の中で仕事に集中する時期があってもよいと考える中高年社員は、少なくない。社会人になったらこういう少し年の離れた先輩ともコミュニケーションをとることもお勧めする。幅広い考えを聞いたうえで、各自にあった働き方を見つけていただきたい。
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