「職場の無駄話」がうつ病予防に有効なワケ 「帰りにちょっと1杯」が激減している

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話すことによって、自分の気持ちが明確になり、自分でも気づかなかった思いを発見したり、違う思いが湧き上がってくることもあります。

それにより、自己理解が深まり、自分の価値観もハッキリしてきます。実は何かを決めるときに、その価値観は非常に重要な役目を果たすのです。

あなたはどちらのタイプ?

人生は、選択の連続です。人からのお誘いに応じるか否かといったことから、大きな決断までさまざまなことが日々繰り返されます。最終的に何かを決めるのは自分自身です。決断の方法によってもストレスのかかり具合が違ってきます。

あなたは、初めての場所に行こうとするとき、どのような対応をすることが多いでしょうか。

たとえば、電車を降りて、知らない場所へ行くことを想像してみてください。西口を出ればよいという情報があった場合、まず、駅の案内板を探して確認するタイプでしょうか? それとも駅員さんに「西口はどっちですか?」と聞くタイプでしょうか?

改札口を出た後、目印となるランドマークを探すのに、スマホの地図を検索するタイプでしょうか? 道行く人に尋ねるタイプでしょうか?

いずれも、前者は内向的、後者は外向的の特徴があります。

内向的とは、内気という意味ではありません。主観が優勢なタイプを指します。内省が得意でもあるので、何かを決断したりするときに、自分1人で考える時間が必要です。人に何かを言われると、その場では合わせてしまう傾向を持ち合わせていることもあるので、そのような状況で判断すると、後で後悔することも少なくありません。気持ちの整理や情報や知識を得るために人との関わりを必要としても、大切な決断は、自分自身に向き合って出しましょう。

反対に、外向的な人は、客観が優勢です。適応能力に優れ、外からの情報を取り込みながら自分の場所を確認していくタイプですので、1人で悶々としているよりは、人と話す中で、自分の本心を発見できます。人の意見に同意したり、反発したりしながら、自分の意思を確立していく傾向があるので、人と関わりを持つこと自体が突破口になります。

自分の意思で決めたという自覚のあることは、後悔する頻度が低くなり、ストレス軽減につながります。どちらの傾向が強いか自分自身を知ることによって、判断するときの参考にしてください。

気持ちが落ち込みがちな方はもとより、そうでない方も、まずは身近な人との気軽な会話を積極的に取り入れることで、心の浄化につなげていただけたらと願います。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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