「イライラと不安」を増幅させる食生活の正体 5月病を引き起こす、「鉄欠乏」と「糖質過多」
「鉄」欠乏が引き起こす不調
「食生活の乱れ」というと、朝食を抜くことや、インスタント食品に偏るなどのイメージを持つかもしれない。それももちろん問題だが、朝はトーストとコーヒー、昼はおにぎりとスープ、夜はパスタとワインといった、一見普通に見える食事でも危険だ。
心の危機を招く原因に、心や体を健全に働かせる栄養素の不足がある。パンやパスタ、ごはんなどの糖質中心の食事になると、肉や魚の動物性タンパク質や、野菜などが不足しがちになり、そこに含まれる栄養素も摂取できなくなる。
特に注目したいのは、鉄だ。鉄は赤身の肉や魚に豊富に含まれている。不安やうつをやわらげるセロトニンや、ときめきを感じさせるドーパミンなどの脳内の神経伝達物質は、作る過程で鉄が必須となっている。
また、鉄が欠乏すると、全身の細胞のエネルギー産生工場であるミトコンドリアの機能も低下する。神経をはじめさまざまな細胞や臓器の機能低下につながるため、鉄欠乏の症状は多岐にわたる。イライラ、憂うつ、不安、疲れやすい、冷え、頭痛、髪が抜けやすい、アザができやすい、眠りが浅い、爪が平坦で割れやすいといった症状があらわれる。
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