「就活に成績は関係ない」はすでに時代遅れだ 年々広がる「履修履歴面接」という新常識

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採用選考で「履修履歴データ」を利用する企業が増えています(写真:ふじよ / PIXTA)
「就職に成績は関係なかったのは昔の話。いまは違います」
12万人もの大学生の成績表情報を集積し、一目で比較できる形に加工した「履修履歴データ」を企業に提供している「大学成績センター」。その代表を務め、著書『「履修履歴」面接』もある辻太一朗氏に、就活の「新常識」を解説してもらった。

「履修履歴」の活用が広がっている

世の中には、本気で以下のように考えている人がいます。

「大学では、勉強より学業外でどんな活動をしていたのか、そこでどんな経験をしたのかが重要だ」「授業にちゃんと出席している学生は、主体的に行動しない受け身な学生だ」「だから学業の場面でどんなことを考えて、どのような行動をしていたのかを知っても採用の参考にはならない」

中には「俺は大学では勉強はしていない」「できるだけ授業に出ないで、どうやったら卒業できるかを考えた」ということを自慢に思っている方もいます。

もし皆さんがこのように考えているなら、大変失礼ですが「時代遅れです」と言わざるをえません。なぜなら、新卒の採用選考でデータ化された成績表「履修履歴データ」を利用する企業がいま、急速に増えてきているからです。

2018年卒の就活では、私が運営している「大学成績センター」の履修履歴データを活用した企業は210社に上ります。2015年度には30社でしたから、3年間で実に7倍に増えました。

210社というと大した数ではないと思うかもしれませんが、この210社は多くの学生が受験する大手企業が中心です。そのため、2018卒の就活生だけで12万人強の学生が登録しました。これは全大卒就活生の約3分の1にあたります。

就活生の3分の1が、企業に履修履歴を見られているのです。「就活に成績は関係ない」が時代遅れなのは、この数字を見ても明らかでしょう。

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