30~40代港区「ホームパーティ男子」の憂鬱 「女性にモテた」かつての輝きは失いつつある

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1つ目の理由は、「タワーマンションの棟数が劇的に増加した」ことだ。日本不動産研究所が発表している「超高層マンション市場動向」によれば、東京都区部の階高20階以上の超高層マンションは2007~2016年までの10年間で約250棟、約8.5万戸があらたに完成した。

10年ほど前は、タワーマンション自体が希少価値のある稀有な存在だったが、これだけタワーマンションの数が増えてくれば、それはもはや珍しいものではなくなり、価値の希薄化を引き起こしている。

女性からすると、ホームパーティの勧誘を受けても、

「タワーマンションのホームパーティ? あー、先週も行ったばかりだし、再来週もお誘いいただいているのよね。今週はお休みしまーす」

という返答になるのも無理はない。

女性にとってタワーマンションのホームパーティは、昔は滅多に参加することができない特別なイベントだった。しかし、いまや毎週至る所で開催されている街コンと同程度のレベルの催しに成り下がっている。

「非ゴージャス化」が進行

タワーマンションの数が増えたことによる影響がもう一点ある。それは、経済力レベルが相対的に低いホームパーティ主催者が増えたことだ。劇的に供給が増えたタワーマンションは、以前よりも相対的に安価なコストで入居できるようになった。

そうした人間が主催するホームパーティは、場所こそタワーマンションで開催されているものの、ドリンクが100円ショップで購入した紙コップで提供されたり、食べ物が安い出前のピザで済まされたりと、以前の港区ホームパーティでは考えられなかった「非ゴージャス化」が進行している。

そうした低質化したホームパーティに出席した女性は、

「タワマンのパーティだから、もっと豪華だと思ってたけど、意外とショボかったね」

という感想を持ち、その後タワーマンションで開催されるホームパーティにあえて参加する意欲を失ってしまうのである。

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