30~40代港区「ホームパーティ男子」の憂鬱 「女性にモテた」かつての輝きは失いつつある
「ここ数年、ホームパーティに参加する女の子を呼ぶのが、かなり大変になってきたよ。毎週毎週、何十人っていう女の子にLINEでお誘いのメッセージ送ってるから、腱鞘炎になりそう」
ため息交じりに語るのは、大手メディア企業に勤務する田所進氏(仮名、44)。15年前からホームパーティを楽しみ続け、参加回数は1000回を超えようという強者だ。
以前は開催案内のメールやメッセージを少し送れば、参加を希望する女性をすぐに確保することができたが、ここ数年急にそれが難しくなってきたという。「参加意欲を高めるために、『A5ランク和牛ステーキ』や『伊勢海老』などの高級食材で釣らないと来てくれなくなった」(田所氏)。
「港区ホームパーティ男子」の特徴
そもそも、「港区ホームパーティ男子」とは、どのようなタイプの男性なのだろうか。また、彼らはなぜ毎週のようにホームパーティを開くのか。本質をひもとくべく、まずは彼らに共通する特徴を知っておこう。
ざっと挙げると、ホームパーティの主催者には、
・ルックスは大してよくない、むしろ悪めであるケースが多い
・年収1000万~3000万円程度の小金持ち
・高学歴(東大、東工大、一橋大、早稲田、慶應など)
・職業は、弁護士・会計士・税理士などの士業、会社経営者、外資系証券マン、マスコミ等
・社会人になってから遊びを覚えた
・見えっ張りで、ステータスを気にする
などの特徴が見られる。
簡単に言うと、ルックスが良くないため学生時代に女性にモテなかった高学歴男性が、大学卒業後に努力して手に入れた自身の社会的地位と経済力を効果的に誇示して、今まで手の届かなかったハイクラスの女性と懇意になる手っ取り早い手段が、港区ホームパーティなのである。
繁華街にあるクラブに行けば、容姿端麗で魅力的な女性は多数存在している。しかし、そうした女性たちは、そこで活動している流行の最先端を行くファッショナブルかつ外見の良い男性に魅力を感じる傾向にある。いくら大金を稼いでいても、いくら見栄えの良い仕事に就いていても、外見が悪ければそこで勝ち目はない。だからこそ、彼らは自分たちが勝てる空間を設定する必要に駆られている。
実際、筆者が港区白金のタワーマンションに居住した理由もそうした動機に基づくところが大きかった。そして、筆者がタワーマンションに居住していた2006年から2011年にかけては、女性関係に関してそれなりの「実績」を重ねることもできた。その当時はまだ港区ホームパーティの威光は確かに存在していた。
なぜ、かつて隆盛を誇った港区ホームパーティの不人気化が進んでいるのか。その理由は3つある。
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