外食業界最強のシステム
マクドナルドには外食業界最強といわれるMcGIS(マックジス、マクドナルド地理情報システム)というプログラムがある。GIS(geographic Information system)という地理情報システムをマクドナルドの独自仕様に開発したものだ。
電子地図の上に、国勢調査や商業統計、そしてマクドナルドの過去の出店データを組み合わせることで、「出店したらどのくらいの売り上げが立つのか瞬時に計算できる」(松下氏)プログラムだ。このプログラムがあったからこそ、人手をかけず、1990年代後半に年間300〜400店の高速出店が可能となった。
松下氏がマクドナルドを辞めてから気づいたことは、マクドナルド以外の会社が必ずしも高い出店基準を持っているわけではないということだ。後に転職するグリーンハウスフーズでは、過去に800店を出したが、そのうち400店が閉店に追い込まれている。
グリーンハウスのように出店ノウハウを持っていない会社は、物件を見つけると、家賃と設備投資が算出できるので、そこから投資回収するためには、どの程度の売り上げが必要なのかという計算をする。「この必要な売り上げ期待値がいつのまにか、その店の予算になっているケースが多い」(松下氏)。マクドナルドの場合はMcGISを使い、マーケットの状況と過去の出店データから、新店を出した時の売り上げを予想。そこから家賃交渉に取りかかり、投資回収期間を計算する。
出店戦略にかかわったことでもうひとつ見えてきたことがある。なぜそこに店舗があって、本当の顧客は誰なのかという店舗属性を知るということだ。
マクドナルドに限らず、外食業の場合、都心の店と郊外の店では利用する時間帯やニーズが違う。都心の店であればコーヒーを買ったり、時間があるからふらっと立ち寄ることができる。しかし郊外店の場合は、週末に家族客がお昼を食べに来るという明確な目的を持っている場合が多い。
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