今年の一般入試の大きな特徴は、私立大学の志願者が大幅に増加したことだ。私立大全体で8%ほど増えた。現段階の私立大志願者トップ50を見ても、昨年より減っているのはわずか5校だけ、という状況である。それだけ志願者が増えた大学が多かった。国公立大学の志願者が0.2%減だったのとは大きな違いだ。
大都市の大手私大はさらに狭き門
そのうえ、文部科学省が地方創生政策の一環として、大都市圏の大規模大学の入学者抑制を進めている。2015年まで、入学者は定員の1.2倍まで認められていたのが徐々に減らされ、2018年に1.1倍、2019年には1.0倍にしていく。これを超えた大学は補助金をもらえなくなるのだ。入学者を減らすことは合格者を減らすことにつながる。今年も昨年に引き続き、大手の私大で合格者が減少した。
志願者が増えた一方、合格者は減って、受験生にとってはかなり厳しい入試になった。
早稲田大を例にとってみよう。合格者は昨年の1万7976人から1万6087人と1889人減った。約1割減ったことになる。競争率(志願者数÷合格者数)は、6.0倍から7.1倍に跳ね上がり、厳しい入試になったことがわかる。早慶上智(早稲田大、慶應義塾大、上智大)、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)の合計で、およそ8000人の合格者が減っている状況だ。
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