人望のない人は「たった一言」が添えられない ビジネスで好まれる話し方と頼み方のコツ
職場では、ホウレンソウなどの事務的なやり取りだけでなく、褒める、礼を言う、謝るといった「感情に訴えて話す」場面もあります。
これまで紹介した社会人用語が自分の身を守る盾だとすれば、感情に訴えて話す言葉は相手の懐に飛び込んで心を貫く、矛のような言葉。実はこのとき投げかける一言で、世間話を何時間と続けるよりはるかに効率的に、一瞬で相手の気持ちをグッと引き寄せることができるのです。
相手の気持ちを引き寄せる「すごい一言」の例
そんな「すごい一言」の例をいくつかご紹介しましょう。
〇仕事相手にお礼を言うとき
「ありがとうございました」
の後に
「〇〇さんにお願いして本当によかったです!」
〇上司や取引先の力量をほめるとき
「すばらしいですね」
の後に
「何かコツがあるんですか?」
〇上司にミスを謝るとき
「申し訳ございません」
の後に
「すぐに〇〇するように改めます」
いかがでしょうか。「ありがとうございます」や「申し訳ございません」といった“いつもの言葉”に、たった一言“感想をプラス”するだけで、見違えるほど血の通った言葉になるのが感じられると思います。
通り一遍の儀礼的な言葉は、言い換えれば「誰でも言える言葉」。それだけでは相手の心は動かないどころか、「うわべだけで話しているな」と軽薄に感じられ、不快感を覚えられることすらあるでしょう。
逆に感想は、その人の本音そのもの。建前の多いビジネス上の会話だからこそ、本音の感想は深く相手の胸を打つのです。
「人の心を動かす」とは、自分の意のままに相手を操ることではありません。どんなときも共通して不可欠なのは「あなたを信頼しています、大切に思っています」という気持ちを言葉や態度で示すこと。相手の気持ちを受け止めようとする努力が、感謝や歓心といった感情を引き寄せる引力となり、やがて人の心を動かすのです。
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