ハリウッドは"日本ネタ"を求めている

ハリウッドと日本の"橋渡し役"奈良橋陽子氏に聞く

7月27日から全国一斉公開される『終戦のエンペラー』は、終戦直後の日本を舞台に、知られざる歴史の1ページを描き出す。
1945年、無条件降伏した日本に、マッカーサー元帥率いるGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が上陸した。マッカーサーは部下のボナー・フェラーズ准将に、「この戦争の真の意味での責任者を探せ」と極秘調査を命じる。終戦直後、混乱の渦中にあった日本が、どのようにして新しい道を歩み始めたのか──。
キャストはトミー・リー・ジョーンズ、マシュー・フォックス、西田敏行、初音映莉子、中村雅俊、夏八木勲、桃井かおり、伊武雅刀、片岡孝太郎ら国内外の豪華俳優陣が共演する。この作品のプロデューサーとして一から企画を立ち上げたのが奈良橋陽子氏。『ラスト サムライ』『バベル』といった作品のキャスティングディレクターとして、渡辺謙や菊地凜子といった日本人俳優をハリウッドに紹介してきた人物だ。彼女にとって本作は集大成的な作品となった。そんな奈良橋氏に本作が生まれた経緯、日本人が海外でコミュニケーションをとる秘訣などについて聞いた。

 ――本作の企画はどのようにして生まれたのでしょうか。

わたしはこれまで『ラスト サムライ』『47 RONIN(原題)』『ウルヴァリン:SAMURAI』といったハリウッド大作のキャスティングに携わってきました。これらの作品は基本的にはアメリカ側が考えた企画。だから、わたしは常々、日本側から発信できるような企画をずっと探していたのです。

そんなときに『陛下をお救いなさいまし 河井道とボナー・フェラーズ』(岡本嗣郎著)という本に出会いました。マッカーサーの下で働いていたフェラーズという人が、ある意味、日本の歴史を左右していたという事実を知り、とても驚いたのです。これはまさにアメリカに持っていけるコンセプト、みんなが驚く作品になると思いました。アメリカのお客さんにこの映画の感想を聞いたら、「戦争直後の日本にこういう歴史があったなんて、全然、知らなかった」と。(本作のメガホンをとった)ピーター・ウェーバー監督も「世界中ではたくさんの戦争が起きているけども、こうやって平和に終わるのは例がない。これはまさに今やるべき映画だ」と言っていました。

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