ハリウッドは"日本ネタ"を求めている ハリウッドと日本の"橋渡し役"奈良橋陽子氏に聞く

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――奈良橋さんは多くの日本人俳優をハリウッド映画にキャスティングしてきましたが、どのような基準で選ばれているのでしょうか? たとえば英語ができる人といった基準はあるんですか?

もちろん企画によります。ただ、英語ができることだけが重要ではありません。やはりその俳優が役柄に合うかどうかということを優先させます。

映画の役柄というのは、台本には書かれていますが、誰も見たことがないもの。どんな人をその映画のフレームに入れたら輝くだろうかと、想像していくわけですよ。そしてそれがピタッと合ったときには「ああ、これだ!」というようなマジックが起きるのです。いい映画は、その役とその俳優がぴったり合っているときだと思うんですよね。

――ハリウッドではスーパースターでもオーディションを受けます。

彼らはそういうことに慣れていますが、日本人は慣れてないから、(オーディションでも)自分が悪かったんじゃないかと、非常に個人的な問題として受け取ってしまう。でもそういうものではないんですよ。アメリカだったらもっとドライに「ああ、あの映画作品には落ちたけど」と言って、何回もトライするからいいんですよ。そこでちゃんと印象を残していれば、絶対次につながっていくし。私だってそうですよ。何回か会ってみて、この方いいなと思ったら、やはりもう1回呼んでみようとか、この役なら合うかな?とか思いますから。

語学は絶対いくつになってもマスターできる

――今やハリウッドスターのひとりとなり、英語も堪能な渡辺謙さんですが、2003年の『ラスト サムライ』の撮影前は今ほど英語が得意ではなく、特訓をされたと聞きました。30代、40代を過ぎて「語学は今さら……」とあきらめてきた人には驚きの事実だと思うのですが。

いくつになっても、英語は絶対にできます。これはかけてもいい(笑)。何カ月かで必ず話せるようになります。

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