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伊勢丹が飛びついた、最新型O2Oの磁力 素人メディア「tab」が開く新しい世界

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雑誌購読者の減少をよそに

昨今、既存の雑誌メディアが衰退している。それと、スマートフォン、ソーシャルメディアの普及は無関係ではないだろう。通勤通学途中の電車の中、かつては雑誌を読む乗客を見かけたものだ。今では、多くの乗客がスマートフォンを触っている。

もともと紙の雑誌は、お得情報だけなく、魅力的な流行、美しい自然スポット、面白いお店などとの出会いを与えてくれるもの。ページをめくるワクワク感が魅力のひとつだ。だが、読者の減少とともに、部数が減っている。

電子書籍化したPDFデータの雑誌も登場したが、スマートフォンでは読みづらく、新しい読者獲得に悩んでいる。

雑誌での「思いがけない商品や店との出会い」に期待して、広告を出稿していた企業や店舗にとっても、決して軽視できない状況だ。

tabはiPhoneアプリの提供を開始してまだ約8カ月だが、190社に及ぶ企業に活用されている。新時代の雑誌としてのtabの持つ可能性を評価してのことだろう。

「50代の上司に初めてtabを説明したとき、『自分の雑誌を作るみたいだ』と理解してくれた。百貨店の上層部も、もう今までの既存のビジネスモデルだけでは不十分。新しいことを新しい人に任せなくてはいけないと思ってくれている」と三越伊勢丹の菅沼氏は言う。

2013年4月、三越伊勢丹ホールディングスは、初めてWEB事業部を発足。今後、ウェブ事業を成長戦略として力を入れて取り組んでいくという。

とはいえ、店舗の体験や商品をネット上のコンテンツにするには、データ化が必要。リアル企業である百貨店だけで取り組むのは難しい。

「消費行動が変わっている。ならば、先駆けて動いているtabのようなサービスを使いながら、自社でやれることを検討する。こうした流れでウェブ事業を強化していくほうがいいだろう」(菅沼氏)。

新時代の雑誌メディアともいえる、まったく新しいO2Oサービスが登場したと言えるだろう。

(撮影:田所千代美)

 

 

 

 

 

 

 

過去の連載が本になりました。『O2O新・消費革命 ネットで客を店舗へ引きつける』(東洋経済新報社)として発売中。Kindle版などの電子書籍も展開開始。

 

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