東急ハンズ渋谷店7階。エレベーター前に広がる「ハンズ・ギャラリー マーケット」をご存じだろうか。
絵画・写真、陶芸・木工品、革小物、雑貨、アクセサリー、バッグや帽子、ニット製品やキルト製品。クリエーターによる手作りの作品が、所狭しと並ぶ。手作り品のため一つひとつ表情が違う。東急ハンズのほかの売り場とは明らかに空気が異なる一角だ。
来店客は、ギャラリーの作品を購入できる。クリエーターが作品を展示する「ギャラリー」でもあり、販売できる「マーケット」でもあるエリアだ。
同マーケットは、2012年2月に渋谷店がオープン。13年3月には、熊本店でも展開を開始した。クリエーターが支払う料金は展示スペースの大きさによって異なるが、月額3000円から利用できる。
全国規模で自分のギャラリーが持てる
リアル店舗の「ハンズ・ギャラリー マーケット」だけではない。
13年4月には、月額利用料がかからないWEB版「ハンズ・ギャラリー マーケット」も公開した。一般の作り手と買い手をつなぐ、CtoC(Consumer to Consumer)のサイトだ。
リアル店舗とネットの両方で、作品を発表し、販売できる場を提供する。売れた場合、売上金の20%が販売手数料として東急ハンズに支払われる(WEB版のみ13年9月末までは手数料無料)。現在、約1400名のクリエーターが「ハンズ・ギャラリー マーケット」を利用しているという。
特にネットのギャラリーは出展側にとって、立地にしばられないというメリットが大きい。全国規模で、作り手と買い手、あるいは作り手同士をつなぎ、交流を生み出す場所を目指す。手作りを楽しむ人々によるコミュニティが、ネット上で活性化する。結果、リアル店舗のギャラリーを盛り上げ、人を呼ぶこともできる。東急ハンズはもともと手作り品の材料を商品ラインナップにそろえるため、買い物客の増加も狙える。
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