また、相手が日本人の名前に慣れていない方の場合には、皆さんも自分の名前はゆっくりはっきり言ってあげましょう。4文字以上の名前は苦労する方が多いですので、ニックネームにしてしまうのもよいと思います。筆者も「カツヨシ」という名前ですが、英語では通常「カツ」しか言いません。また、ビジネスでないときには、姓はほとんど言いません。中には日本人の姓と名の区別が難しい方もいますので、下の名前だけ言えばOKです。
また、母音が続く名前も苦手のようで、「アオイ」などは言いにくそうなのをよく見かけます。「ツ」で始まる名前も難しいようで、「ツトム」や「ツヨシ」は、「ストム」「スヨシ」のようになってしまう方もいます。日本語の長母音と短母音の区別も難しいとよく聞きます。「ユキ」と「ユウキ」は区別がつかないかもしれません。
相手の発音をどこまで直すかは、皆さん次第だと思います。筆者はあまり気にしないので、多少発音が違っていても直したりはしないのですが、「カツ」と言えずに「ケツ」という発音になってしまうアメリカ人がいました。一瞬、「ちょっとなぁ……」とは思ったのですが、「ま、いいか」と見過ごしたのが間違いでした。それからずっと、「ケツ」と呼ばれることになってしまい、後悔したことがあります。しかも、彼らは頻繁に名前を呼んでくれますので、「ケツ、ケツ」と呼ばれるたびに、周りの日本人がクスクスと笑う結果となってしまいました。
会話のきっかけがつかめたら、あとはできるだけキャッチボールを続けるように頑張りましょう。ただ、内容で気をつけたいのは、できるだけポジティブな話題に留めるということ。
立つ鳥跡を濁さず
スモールトークは議論をしたり、反論をしたりする場ではありませんので、相手の意見を否定したり、自分の意見を強く主張したりすると印象が悪くなります。自分とは違う意見であっても、「そうなんですね」と聞き流すのが無難でしょう。そこでうそをついてまで、相手に合わせることはありませんが、自ら進んで自分の意見を言わなくてもよいと思います。でも、相手に聞かれた場合には、相手の意見も尊重しつつ、自分の意見は言ってしまっても構わないでしょう。
そんなことから、議論になりやすい、政治や宗教などの話題は避けられます。このような、相手に対する配慮は、日ごろから気を遣うことに慣れた日本人の方が、逆に上手かもしれませんね。
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