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サイバーエージェントがロサンゼルスで「アニメの巨大祭典」に初参戦へ・・・有力原作をアニメ化、透ける“ラインナップ蓄積”への自信

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広告事業を柱とするサイバーエージェントだが、海外展開に向けて、アニメ・IP領域に本腰を入れている(撮影:梅谷秀司)

アニメファンへの“顔見せ”の舞台は、海を越えたエンターテインメントの本場に決まった。

サイバーエージェントは5月30日、7月初旬にアメリカ・ロサンゼルスで開催される「アニメエキスポ2025」にブースを設け、今夏より放映するテレビアニメ『光が死んだ夏』を出展すると発表した。

『光が死んだ夏』の原作は、KADOKAWA刊行の青春ホラー漫画で、宝島社「このマンガがすごい!2023」のオトコ編首位を獲得した有力作品だ。版元のKADOKAWAとサイバーエージェントが共同幹事としてアニメ製作をリードし、制作はサイバーエージェント傘下のサイゲームスピクチャーズが担う。

アニメエキスポの会場では、作品の世界観を表現したフォトブースを設けるほか、設定資料などを展示する。第1話の北米プレミア上映と併せて、原作者のモクモクれん氏や出演する人気声優・小林千晃氏、アニメプロデューサーによるトークパネルも開催するという。

今回の出展が意味すること

アニメエキスポは、現地のアニメ・漫画ファンからコスプレイヤー、インフルエンサー、業界関係者までが一堂に会する、北米最大規模の日本ポップカルチャーイベント。30年以上の歴史があり、2024年の来場者数は4日間で約40万人、開催地への経済効果も約150億円に上る巨大な祭典だ。

実は、今回発表された『光が死んだ夏』の出展には、サイバーエージェントの成長戦略という観点からも大きな意味がある。同社が“アニメ製作会社”として初めて、国内外の大規模なファン向けアニメイベントへの本格出展を飾ることになるのだ。

サイバーエージェントは、2020年にアニメ事業本部を設立するなど、着々とアニメ製作への少額出資を積み重ねてきた。近年の代表例としては、原作が集英社、幹事がKADOKAWAの大ヒットシリーズ『【推しの子】』の製作委員会に少額出資で参加し、ほかにも幹事としてアニメ製作に携わる作品を増やしつつあった。

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