カンボジア人に学ぶ、「恩返し」の作法 同じ仏教徒でも、これだけ違う!

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お正月は4月13〜16日の間です。お寺に行ったり親に水を浴びせたりして恩を返します。小さい頃は親が身体を洗ってくれたので、お正月は親の身体を洗って恩を返します。おじいさん、おばあさんなどの身体も洗います。

――本当に「恩を返す」ことを大切にしているのですね。「恩を返す」ことはビジネスの面でもありますか?

ヴィリャさん:ビジネスで成功したら、食事会をしたり、プレゼントをするのが普通の感覚です。

嬉しいときには、「心がいいね!」

――お正月に従業員に気遣いは必要ですか?

ヴィリャさん:企業でもボーナスや里帰りの交通費などを出してもらえるとうれしいと思います。「心がいいね」と言われると思いますよ。

カンボジアでは「心がいいね」という表現をよくします、「チェット・ラー・オー」と言います。そのほかによく使う言葉は「オークン=有難う」や「ソックサバイテー?=お元気ですか?」。

――クメール語はとても柔らかい言葉ですね。

ヴィリャさん:「ソック」が「幸せ」で「サバイ」が「楽しい」という意味です。「幸せですか?」ということです。

「チュンリップスー=こんにちは」の「スー」というのが「幸せ」という意味です。直訳すると、「幸せを尋ねます」という意味です。よく聞かれることとして日本の「いただきます」「お疲れさま」「お休みなさい」などの決まった言葉ですが、それはクメール語ではないのです。「よく眠れましたか?」「ゆっくりお休みください」などとは言いますが、決まったフレーズはありません。

――本当に言葉がきれいですね。言葉とともに、カンボジアの方には“カルマ”という概念があり、人としての意識もこれに基づくのではないでしょうか?

ヴィリャさん:そうですね。自分が悪いことをしたら、将来的に自分に戻るというのが深く根付いています。その心境であまり人に悪いことをしないようにします。「君がいっぱい悪いことをしたから、次に動物になりますよ」など仏教の概念です。自分の親に悪いことをしたら、自分が親になったときに子どもに同じことをされる。そういう考え方があります。

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