「リファラル採用」は日本でも定着するのか 社員紹介による新卒・中途採用が本格化

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次の18年卒に向けて、リファラル採用が注目され始めている(撮影:風間 仁一郎)

「リファラル」(referral)という採用方法をご存知ですか? GoogleやFacebookなど米国のIT系企業から火が付き、日本でも中途採用ではすでに取り入れている企業もあるこの仕組みが、いよいよ新卒採用でも注目され始めています。

referralは紹介、推薦の意。「リファラル採用」とは、社員やOB・OGの人脈の中から、自分の会社に適性が高いと感じられる人や、今の職場に必要な能力を持っている人を紹介・推薦してもらい、選考をする採用手法です。

これまで最も一般的な採用の方法は、自社に興味のある学生をできるだけ多く集めて母集団とし、そこから適性検査やエントリーシートなどの応募書類などを用いたスクリーニングによって、面接対象者を選抜するというものです。この方法は、採用可能性のある人を取りこぼさないという利点がある反面、特に人気のある企業ほど、コストも時間もかかるという難点もありました。

縁故採用やリクルーター制と異なる

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これに対してリファラルは、会社に近い立場の人からの人づてによる応募から選考することで、少ない母集団で自社に合う人を効率的に探すことを狙った手法なのです。

日本に昔からあるリクルーター制や縁故採用とどう違うのか、と思われる方もいるでしょう。これまでのリクルーター制は、企業が選定した採りたい学生を、企業の命によって派遣された社員がフォローする、いわば「企業主導」の色彩が濃いものでした。

これに対し、リファラルは、社員が個人的に持っている自らのネットワークの中から発掘して人事に紹介するもので、あくまで「個人主導」であり、さらにフォローを担う意味合いもほとんどありません。また、かつての縁故採用に見られた、企業の幹部や取引先の子弟などが能力の有無にかかわらずショートカットして採用されるコネ入社のイメージとも、まったく違うものです。

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