問うこと、求めることの大切さ
アメリカの大学の授業が始まってから、私のような日本人が生き延びていくには、「質問をする」「助けを求める」という2つの意味において、Askすることが大切だということを学びました。
“If you come up with a question during the class, there are at least two students who have the same question. Don’t hesitate to ask.”(もし授業中にわからないことがあったら、遠慮なく質問してください。あなたと同じ質問を抱いている人が、少なくとも2人はいるはずだから)
これは数学の先生が授業中におっしゃっていた言葉です。
数学に限らず、授業中に質問をすることは、自分だけではなくほかの人の理解の助けにもなり、教授としても学生がどのようなところにひっかかっているのかがわかりやすいので、授業中、質問をすることは奨励されます。日本ではあまりないことですが、生徒が教授の話を遮って質問をしたり、自分の見解を述べることも普通です。
初めのうちは、どうしてこんなにこの学生たちはペラペラと話すのだろうと不思議に思っていたのですが、彼らは質問をすることを前提に授業に臨んでいるからだ、ということに気がつきました。ただ受動的に話を聞くのではなく、つねに質問をしよう、という意識を持つことで、授業内容を字面だけではなく、より深いレベルで理解することにつながるのです。
また、日常会話でも、つねに質問を考えることが会話を弾ませるきっかけとなります。私は、初めのうちは、英語が話せないから黙っていることしかできないと思っていたのですが、路線を変更しました。とりあえず質問をして、あとは何を言っているかわからなくても笑顔で聞き手に回ろう、と。
皆、話すのが好きなので、私がひとつ質問をするだけで、あれやこれやと教えてくれます。時々、“How about you?”なんて聞き返されるので気が抜けませんが。相手のことを知るのはとても面白いですし、相手としても、「自分に興味を持ってくれているのか」、と好感を持ってくれるので一石二鳥です。
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