日本の大学の授業形態は講義が一般的で、成績評価は講義内容の試験が中心でしたが、アメリカの大学の授業は、予習を前提としたディスカッション、成績評価は授業中のディスカッションの参加とペーパーが中心です。今回はそのうち、アメリカの大学の予習で要求されるリーディング、そして実際の授業の様子を紹介していきます。
膨大な量のリーディングをこなすコツ
ウィリアムズの授業で最初に圧倒されたのは、授業で扱う文献が、いわゆる教科書ではなく、John Dowerジョン・ダワーの “Embracing Defeat: Japan in the Wake of World War II”(邦題:敗北を抱きしめて)や、ジェイン・オースティンの “エマ”など、一般的な書店で売っている本であることです。そしてどの授業でも膨大な量のリーディングが課されます。
中国史の授業で扱う本のうち1冊は1200ページあるのですが、1000ページを超える本も珍しくありません。また、数冊の本に加え、教授が授業に合わせて「コースパケット」というものを用意しています。コースパケットとは、さまざまな文献から授業に関係ある部分のみを抜粋して1冊のテキストにしたものです。
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