若手社員は思いのほか上司と一緒に飲んで、仕事の話もしたいのです。ドライに割り切って、職場の上司と距離を置きたいのだと、決めつけるのは早計です。ただ、踏み込み過ぎも望んでいないのが、難しいところ。「2軒目も行くか……」と聞くと、
「すいません。明日は早いので失礼します」
とサッと帰ってしまいます。この潔さが上司の若い時代との違いかもしれません。まさに「つかず離れず」を若手社員は巧みにコントロールしています。
上司にしてみれば、「あと1歩2歩踏み込んでくれるといいのに」と、本音を語るまでに至らない中途半端な状況と、物足りなく感じてしまうかもしれません。ですが、部下にしてみれば「仕事の相談はできる関係」くらいの距離感がいいのです。
ウザイと思う距離感
ところがそれを理解せず、もっと距離を近づけようとしてしまう上司も増えているようです。
部下にしてみると、「ここまで近づいて来られると、ウザいかも」と感じてしまう距離感とは。
例えば、食品メーカーに勤務しているGさん(26歳)は、職場の上司のPさんとの距離に頭を痛めています。上司に時間が“潤沢に”あるからでしょうか、
・パソコンの前に立って作業を長時間眺めている
・仕事の進捗について頻繁に報告を求めてくる
と、“必要以上に”関心を示されている気がしてなりません。「構わないでください」と言いたくなる気持ちをぐっと抑える毎日です。ところが、さすがに勘弁してほしいと思う行動が目についてきました。何かと仕事を手伝いたがるのです。残業して資料を作成しているときや、昼休みに忙しそうにしていると、
「大丈夫か? 手伝うぞ」
「俺にも手伝わせてくれ」
と声をかけてきます。
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