40代は若者の安全志向と開放性を侮るな

人が育つ環境と心構えとは何か

「成果を挙げるためには心理的保障が必要です」(石川明氏)

常見:本を読んで、いちばん共感したのは「ミドルが頑張らないと、日本企業はダメ」と書かれていた点です。

私は42歳ですが、自分を含めて、同世代のふがいなさを感じています。バブル世代ほどおいしい思いはできないけれども、ゆとり世代をマウンティングしている。さとり世代と違ってマンションや車もまだ欲しい。先輩をバカにしつつも、考えがまるで違う若者たちをマネジメントしきれていない。政治においても、経営においても同世代のリーダーがほとんどいません。「40代、もっと頑張らないと」って思いました。

「仕事で成長する法則」とは

今日のテーマである「仕事で成長する法則」とはなんでしょうか。北澤さんはこの問いにどう答えますか。

北澤:成長とは、機会と結果によってもたらされることは強調しておきたいと思います。上司は、機会を与えて、最後まで結果を出させる。部下は、機会を得て、努力をして結果を出す。大事なのは、結果を出すためにやりきることです。教えるほうがいいかげんだとダメなんです。最後まで、寄り添うことで、もっと人間は成長するのにと、感じています。

今の若い子たちは、人間関係をものすごく気にします。自分が偉くなりたいとか、成長したいというよりも、社会にいかに適応するのか、いかに浮かないかにものすごく敏感です。ですから、まずは安心を若者に感じてもらうのが大事でしょう。社会のルールを逸脱しないかぎりは、何をしても大丈夫。君たちは安全なんだと思ってもらわないと、踏み出せないんです。

石川:グーグルがやっている「Project アリストテレス」は、成果を挙げ続けられる組織の特徴を研究したプロジェクトです。そこでわかったのは、成果を挙げるためには、心理的安全性が保障されている組織である必要があることです。何をいってもバカにされないような雰囲気を上司がつくることが大切だとわかったようですね。

常見:若者の安全志向を、絶対にバカにしてはいけません。社会が危機になっているから、人間の本能として安全を求めるのは当たり前です。

石川:世の中は基本的に絶えず進化していますからね。ですから、ぼくより若い人たちは長い歴史の中で見れば自分より進化している前提に立つのが自然だと思います。今の若い人たちに感心するのは、オープンマインドである点です。他社商品であっても、本当にお客さんにとっていいものだと思ったら、自社の商品ではなくそっちを薦めたりもします。他社の人でも、「一緒にやろう」とSNSなどで呼びかけたり、勉強会をしたりする。今の若い人たちの優れている点ですね。

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