デキないMBAオトコが「使えない」本当の理由 学びの本質を勘違いする「RPG思考」に要注意

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デキるひとを観察していると、共通してあるプロセスどおりに学んでいることに気づかされました。「はらおちステップ」と呼ばれる学びのプロセスです。「はらおちステップ」とは、自分の腑に落ちる行程を4ステップで整理したお作法です。

デキるひとは「メソッド化」で最終ゴール

 

① ふむふむ(知る)

そういう事実や考え方があるのかと、調べて「ふむふむ」と知る。デキないオトコの大半はこのステップで満足しますが、学びの行程の4分の1に過ぎません。

② なるほど(理解する)

詳しく読んで考え「なるほど」と理解する。デキないオトコの一部はこのステップまで到達しますがここで打ち止め。実はまだ道半ばです。

③ そういうコトか!(体系化する)

自分の仕事で実践して試す。成功しても失敗しても、実践すると「そういうコトか!」と体系的に整理される。マーケティングの4Pを仕事で実際に試して、ただ表に穴埋めするのではなく、こういうふうに使うのかと自分なりに腑に落とす重要なステップです。

④ こういうコトだ♪(メソッド化する)

そして自分なりに体系化し、腑に落ちた知識を、自分ならではの「メソッド」に整理して他人に「こういうコトだ!」と教えるレベルになるのが、デキるひとの学びの最終ゴールです。

たとえば、デキるひとが4Pを学ぶと「この新製品をブレイクさせるには既存品がまねできないアプローチが必要です。製品、値段、販路、販促のどれか1つで、常識破りの一手を打ってみませんか!」みたいに独自に使いこなす。知って悦に入らず、自分なりに体系的に腑に落としメソッド化を目指すのが、デキないオトコとの差のようです。

デキるひとの学びのお作法を見ると、何かを学ぶことはダンスやスポーツや芸能と同じで「芸」として体得することだと気づかされます。超一流の「学習家」とも言えるあの天才物理学者も、この言葉で同じことを言いたかったのかもしれません。

学校で学んだことをいっさい忘れてしまった時に、なお残っているもの、それこそ教育だ。〜アルバート・アインシュタイン 

 

タブ タカヒロ ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし

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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu

東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。

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