なぜ丸の内は、“新しい感じ”がするのか? "ミスター丸の内"の、人を呼び込む力

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だが、難しいからこそ、それを実現できれば、ほかの場所にはないものになる。『新しいもの』と『眠っているもの』、『歴史』と『エリア』というキーワードでうまく組み合わせてプロモーションしていけば、多くの人に響くのではないか」

混在するさまざまな要素を組み合わせて、ほかの都市にはない魅力を生み出す。今回は詳細は明らかにしてくれなかったが、これから先の丸の内の街づくりについて、渡邉氏にはいくつかの腹案があるようだ。

ネタ帳から紡がれる言葉の力

渡邉氏は仕事中、つねに持ち歩いているものがある。手帳だ。デジタルなものではなく、手書きで頭の中に植え付ける行為がミソだという。

それも、打ち合わせ用の資料を四つ折りにして、空いたスペースに思いついたことを書き込み、手帳にはさんでいる。これが彼のネタ帳なのだという。

ネタ帳の中で、渡邉氏が最近こだわっているのが「コトバ」というキーワード。「コト」はコトづくりやストーリーという意味で、「バ」はそれを展開する場所を指す。

これまではリアルな街が人間の生活基盤だったが、最近はバーチャルな場もあり、そこでビジネスの話が進んでしまうこともある。「バーチャルの議論をリアルにどうやって持ってくるか。そこを突き詰めていくと、新しい都市のあり方が提案できるかもしれない」。

世界的な都市間競争の中で、丸の内はどのような新機軸を打ち出せるのか、まだ誰も見たことのない都市像を求めて、渡邉氏の「I will」は大きく広がっていきそうだ。
 

猪澤 顕明 東洋経済 記者

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いざわ たかあき / Takaaki Izawa

1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後、民放テレビ局の記者を経て、2006年に東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、ニュース編集部などに在籍。2017年に国内のFinTechベンチャーへ移り、経済系Webメディアの編集長として月間PVを就任1年で当初の7倍超に伸ばす。2020年に東洋経済へ復帰、「会社四季報オンライン」編集長に就任。2024年から「東洋経済オンライン」の有料会員ページを担当。

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