最新版 生涯給料1000社
勤めている会社に新卒(22歳)から定年(60歳)まで在籍したら、そこで得られる給料は総額でいくらになるのか?答えを導き出すために東洋経済が「生涯給料」を推計した。
この推計には、二つのデータを使っている。一つは、主に上場企業が、会社の状況や業績、財務内容を記載・公表する「有価証券報告書」、もう一つは、厚生労働省が調査・公表している「賃金構造基本統計調査」だ。
賃金構造基本統計調査は、厚生労働省が年に1回調査・公表している資料で、業種ごとに5歳刻みで平均給料が掲載されている。「運輸業で働く30~34歳の平均給料は○万円」といった形式だ。企業の規模別や男女別、学歴別でも公表されている。サンプル数も多く、賃金の相場を見るうえでも貴重な資料となっている.
この資料の5歳刻みのデータを基に1歳刻みの年収カーブを算出して、業種ごとの賃金カーブを推計。これに各社が公表している有価証券報告書に記載されている企業の平均年収と平均年齢を当てはめて、19~65歳の会社ごとの賃金カーブを算出、そのうち22~59歳のモデル賃金の合計を生涯給料とした.
算出額には、賞与や残業代なども含まれているが、退職金については、会社ごとの推計可能なデータがないため、含まれていない。
賃金構造基本統計調査、有価証券報告書ともに、最新のデータとして2011年(11年度)の数字を使用している(有価証券報告書は3月期決算だと12年3月期のデータ、賃金構造基本統計調査は12年2月に発表された11年全国調査結果の概況を用いた)。
推計結果は次ページ以降に記載した。誌面の都合で、従業員50人以上の企業の生涯給料上位1000社を業界別(業界の順番は業界平均額の多い順)に掲載している。業界別の平均額については右表にまとめた。対象企業3587社の平均生涯給料は2億1179万円となっている。
純粋持ち株会社の場合は、社名の横に「純」と表示し、純粋持ち株会社のデータで算出している。純粋持ち株会社は管理機能に特化している場合があり、従業員は給料の高い少数の人しかいない可能性がある。数値を見る際は注意が必要だ。
参考までに、40歳のモデル年収を記載した。平均賃金は、会社ごとに平均年齢が異なり比較しにくいが、年齢をそろえることでより比較しやすくなるだろう。
また、本誌では08年に同様の試算を行っており(データは07年のもの)、その差額も記載した。リーマンショックや東日本大震災以前の生涯給料からの変化も見られるようになっている。
それでは各業界ごとの生涯給与ランキングを見ていこう。
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