電機業界は重電は復調、半導体関連は厳しい
全体的に生涯給料が上昇したのが重電3社だ。中でも目立つのが日立製作所。事業見直しやリストラを実施したことで、2010年度には最高益を更新して賞与は大きく伸びた。三菱電機と東芝も同様で、足元の業績堅調が賞与に連動して押し上げた格好だ。
一方、半導体製造装置大手の東京エレクトロンは大幅ダウン。06年度から07年度にかけては世界の半導体メーカーの旺盛な設備投資を背景に高水準だったが、リーマンショックで急ブレーキ。足元も需要は鈍く、ピーク時と比べると賞与の大幅ダウンを強いられている。
倉庫業界は地味ながら着実な利益増がカギ
倉庫業の生涯給料が2007年と比較し増加しているのは、やはり堅調な業績が背景にありそうだ。業界トップの三菱倉庫以下、営業利益を着実に伸ばしている企業が多い。
倉庫業ではオフィスビルやマンションなどの賃貸事業を兼営し、営業利益に占める賃貸事業の比率が高いところが多い。歴史の古い会社が多く土地の簿価が低いので、賃貸事業の粗利が高いためだ。実際、営業益に占める賃貸事業の比率は三井倉庫66%、住友倉庫56%など、収益の下支えに貢献している。倉庫事業自体も収益が安定している。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら