GHQは「日本国憲法」をこう読んでいた

英語版でわかる、憲法の「二枚舌」

GHQが認めた「英語版の日本国憲法」を正確に読むと、現在の常識もひっくり返ってしまう!?(撮影:今井康一)
「消費税引き上げの延期」や、「18歳以上からの投票」など、生活に身近な話題が多くクローズアップされている、2016年夏の参議院選挙。そのもうひとつの争点といえるのが、「憲法の改正」です。
日本国憲法は、「戦争放棄」をうたった第9条を持つほか、1947年の施行後70年近くも改正がされていない点から、世界的にも珍しい憲法とも言われています。施行にあたっては、敗戦後の連合軍の占領下で成立した歴史を持つため、改憲派からは「占領憲法だ」とも言われているようです。事実、その制定においては、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の草案、いわゆる「GHQ草案」を元にしたという歴史があります。
それでは、「GHQが認めた日本国憲法」とは、どのようなものだったのでしょうか?
英語版で読む 日本人の知らない日本国憲法』では、理論言語学者の畠山雄二氏と、ジャーナリストの池上彰氏が、この「オリジナルのGHQ憲法」ともいえる、英語版の日本国憲法の解読に挑んでいます。
そこでも紹介されている畠山氏の「徹底解読」とともに、英語初心者の方でもわかりやすく、日本語版との比較を紹介します。

単なる翻訳ではない、知られざる「英語版憲法」

日本国憲法は、知ってのとおり日本語で施行されているため、英語版の憲法には法的な力はありません。ただし、憲法の制定の歴史を紐解いてみると、やはり無視できない存在です。

そもそも現在の憲法は、GHQの要求を受けた形で、1947年5月3日に、大日本帝国憲法を改正するという形で施行されました。

この改正案の制作をめぐっては、終戦直後、GHQにより自由主義を取り入れるよう指令を受けた東久邇宮内閣が、その要求を受け入れず総辞職。
その後政権をとった幣原喜重郎内閣とGHQが協議を重ねながら作成されたのが、現在の憲法です。

次ページ初心者でもわかる! 英語版憲法のニュアンスの違い
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