米ヤフーを変える「科学脳」アプローチ マリッサ・メイヤー(ヤフーCEO)

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ロイター/アフロ

今、シリコンバレーで最も注目を集めるリーダーといえば、マリッサ・メイヤーをおいてほかにはないだろう。

今年7月にヤフーのCEO(最高経営責任者)に就任したメイヤーは、元グーグルの有名女性エグゼクティブ。その彼女が、シリコンバレーのアイコンであるにもかかわらず、長年の経営の悪策によって無惨に切り刻まれたヤフーの再建を引き受けただけでなく、同時に第一子の出産もこなし、就任後最初の四半期では業績に希望を持たせてヤフーの株価を上向きにすらさせたのである。 

メイヤーは、ウィスコンシン州の田舎で育ったが、高校時代から科学で光った才能を見せていた。スタンフォード大学のコンピュータ学部に進学した後は、人工知能を専攻。グーグルの20番目の社員となった。

メイヤーの強みは、現在の先端のテクノロジーとその開発方法、マーケティングを熟知していることである。グーグルでは、ほぼその創業から巨大企業に成長するまでの道のりを体験してきたのだが、その間、エンジニア、デザイナー、製品マネジャーなどの異なった職に就き、検索からニュース、地図、メールまで、さまざまなカテゴリーの製品開発に関わっている。

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