あのペッパー「産みの親」が選んだ"新たな道" コンパニオン・ロボットはどこへ向かう?

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昨年6月、アルデバラン社CEOとしてペッパーについて熱く語っていたブルーノ・メゾニエ氏

「コンパニオン・ロボットを3つ作って成功裏に世に送り出した今、新たな展望を得て、次のロボットの礎を築くためには何が必要かを考えるために、CEOの座を降りた」。

さる2月、自身のリンクトインの略歴にそんな風に書き込んで、約10年前に自らが立ち上げたロボット会社を退いたのが、ブルーノ・メゾニエ。この夏に一般向けの発売が開始する初めてのホーム・ロボット、ペッパーの生みの親だ。

ソフトバンクによる買収、そして独立へ

メゾニエが創設したのは、アルデバラン・ロボティクスというフランスの会社である。ロボット会社は世界中に数あれど、アルデバランはヒューマノイド・ロボットを開発することでよく知られ、その性能の高さでも有名だ。しかも、コンパニオン・ロボットという、人間によりそうロボットを開発することを当初から念頭に置いて生まれた会社という点では、非常にユニークで時代を先取りした存在だった。

ペッパーに先立って、同社はいくつかのロボットを生んでいる。ナオというもう少し小型のロボットは、2本足で歩き、転んでも自分で起き上がる機能を備えたロボットだ。ユーザーと会話をしたり、子供たちと一緒に遊んだりする。

ナオは身長約60センチ。小型でも精密な作りで足や腕を動かし、相手の様子を感じ取ったり、会話をしたりする。まるで頭脳や心を持つ存在がそこにいるようにも感じられる。学校では子どもたちのエキササイズを主導したり、病院では注射を受けにくる子どもの気持ちをなだめたり、入院中の患者の相手をしたりするといった、心配りのある行動もする。

アルデバラン・ロボティクスは日本のソフトバンクに買収され、冒頭で述べたようにメゾニエは次への歩を進めようとしているわけだが、メゾニエは、もともとロボット会社の創設者としては一風変わった経歴の持ち主だ。

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