｢皇居｣の真実をどれだけ知っていますか あのブームの発火点はホステスだった

皇居の緑地は「クールアイランド効果」を都心にもたらしている（撮影：吉野純治）

61. 都内有数の緑地である皇居は、夏の平均気温が周辺より約2℃低いなど、「クールアイランド効果」を都心にもたらしていることが環境省の調査で明らかになっている

62. 同調査で、皇居から周辺市街地に向かって、昼間は風により冷気が移動、夜は冷気が滲み出す現象も観測された

63. 皇居の生物相調査では、皇居が都区内で最も蘚苔類相が豊富な地域であることが判明

64. 外苑の石垣には天然記念物ヒカリゴケが自生している

65. 皇居に生息するタヌキの数は糞などから推定15頭

66. 皇居のお濠で飼育されている白鳥は10羽前後。2013年には龍ヶ崎市から2羽の白鳥が寄贈され「りゅうちゃん」「まいちゃん」と名付けられた

67. 国立科学博物館が1996年から5年かけ行なった生物調査で、皇居内で動物3638種と植物1366種が確認された

68. 同調査では新種のニリンソウやミミズが発見されたほか、新種の可能性のあるものが100種見つかっている

69. 東京23区内の巨木の約20％は皇居内にある

70. 皇居周辺の公園の池では、東京都の準絶滅危惧種アズマヒキガエルが大繁殖しているのが確認されている

皇居ランのブームの発端

71. 皇居外周のランニングコースは、1周約5km

72. 皇居ランニングコースは信号で遮られることなく、高低差約26m程度、コース途中にトイレがあること、夜間でも治安がよいことなどの理由でランナーに人気

73. 皇居コースを走るランナー数は、平日で約7500人、休日で約9000人～1万人ともいわれる

74. 皇居外周は、徒歩（時速3.2㎞）の場合、1周するのに1時間34分。消費カロリーは約346kcal

75. 皇居外周を時速8kmでランニングした場合、1周に37分、消費カロリーは約375kcal

76. 皇居の周囲を走ったという最初の記録は、1930年代に開催された「中等学校外濠一周マラソン」

77. 皇居ランのブームは、東京五輪が開かれた1964年、銀座のホステスが皇居周辺を走り始めたのが発端とされる

78. 江戸城のかつての主要曲輪（本丸､二の丸､三の丸､西の丸吹上､西丸下､北の丸）全域は､｢江戸城址｣として国の特別史跡に指定されている

79. 係員の案内による皇居内の「一般参観」は事前に来庁、郵便、インターネットによる申請をすれば可能

80. 一般参観は1日2回（午前10時～、午後1時30分～）実施され、所要時間は約1時間15分