箱根駅伝のゴールでおなじみの大手町付近は、人が集まりやすいスポット。どちからというと無機質だったゴールは、東京を象徴する場所へ。終盤の大声援はランナーにとって大きなパワーとなり、感動のフィナーレを味わうことができるだろう。
ゴールが東京駅前になることで、レース後の「動き」もかなりスムーズになる。
従来の東京ビッグサイトは、東京マラソンの影響でバスやタクシーを利用するのは難しかった。電車の移動も、東京ビッグサイトから最寄り駅までは大混雑だ。「国際展示場正面」までは通常なら5分ほどで歩いていけるものの、時間帯によっては数十分かかる場合もある。当然、電車内はマラソン関係者であふれ、筋肉痛なのに座れないランナーも少なくない。
「東京」までの移動を考えると、「国際展示場正門」からは、「新橋」乗り換えで約25分(510円)かかる。東京マラソンのデータを見ると、新幹線を利用する可能性が高いエリアからの参加者は約20%(約7000人)。「東京」へのアクセスがよくなると、新幹線利用者にとっては、ずいぶん楽になる。地方からの参加希望者が増えるかもしれない。
「銭湯」と「チャリティ」でもっとCOOLになる
東京駅前がゴールになれば、都内近郊から参加した人たちも、繁華街が極近になり、食事や打ち上げなども便利になる。今回のゴール変更で、東京マラソンはさらに魅力的なビッグイベントになるだろう。
最後に、今後の改善策として、個人的な「希望」を2つ提案したい。走り終わった後は、汗で体がベトベト。脚を中心に全身が筋肉痛になる。雨天の場合は寒さでガチガチになることも。そこで、レース後すぐに入れる「入浴施設」を準備していただきたいと思う。
東京駅の近くに新たな温泉施設をつくってほしいということではない。古き良き時代からある「銭湯」を活用してほしいのだ。東京ビッグサイトの近くにはほとんどなかったが、東京駅前がゴールになれば、移動はスムーズになる。近隣の銭湯と提携して「東京マラソン銭湯マップ」を作成して、レースを終えたランナーたちに入浴してもらうのだ(銭湯の営業時間は一般的に15時前後だが、その日だけは11時ぐらいから営業していただきたい)。
近年はなかなか脚光を浴びることのない銭湯だが、多くの人にアピールできる絶好の機会となり、参加者の約17%を占めた外国人(約6300人)にも「SENTO」という文化を伝えられたらどんなにすばらしいだろう。
走り終わったランナーたちの体を、銭湯でポカポカに温めるだけでなく、多くのランナーに「チャリティ」をする機会も広げていただきたいと思う。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら