ランドセルの真実をどれだけ知っていますか 思わず人に話したくなる蘊蓄100章

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21. 戦前のランドセルの素材の多くは豚革だった

22. 戦後すぐの物資が不足していた時代はサメやアザラシの革がランドセルに使われた

23. 戦時中には竹で編んだランドセルも作られた

24. 現在、ランドセルに使われている三大素材は、牛革、コードバン、人工皮革

25. 牛革のランドセルが登場するのは1951年前後

26. 1967年にクラレが人工皮革「クラリーノ」を発売

27. ランドセル用の人工皮革は、クラレのクラリーノ、帝人のコードレ、カネボウのベルエースなどが知られる

28. 現在では、クラリーノがランドセル素材の70%以上のシェアを占めている

29. ランドセル用の牛革は、生後3~6ヵ月に去勢された2歳以上の雄の成牛「ステア」が多く使われる

コードバンは貴重な素材

コードバンは馬のお尻の革でとても貴重な素材(写真 :JYP / PIXTA)

30. コードバンは馬のお尻の革。一頭の馬からランドセル1~2個分しかとれない。繊維が緻密で磨くと光沢が出る

31. ランドセル1個に必要な革は、表革用約70~75デシ。背中やベルトなど裏用に30デシ。(1デシ=10×10cm)

32. 表革のみの計算では、一頭の牛から5~6個のランドセルが作られる

33. 50年前のランドセルの重量は1500g前後。現在は天然皮革のもので1100g前後、人工皮革で1000g前後のものが一般的となっている

34. 1個のランドセルは金具も含めて100種類以上の細かいパーツからなっている

35. ランドセルの蓋の部分は「冠(かぶせ)」と呼ばれる。教科書などを入れる一番大きなメインのポケットを「大マチ」、小さなポケットを「小マチ」と呼ぶ

36. 側面にある、給食袋などをかけるフックの金具は「ナスカン」、マチの厚みを調節するベルトの金具は「舟美錠」

37. ランドセルは英語で「school satchel」や「school bag」などと呼ばれる

38. 通学用鞄を国全体で統一して使用しているのは世界でも稀な例で、ランドセルは日本独自の文化ともいえる

39. イギリスやノルウェーでは背負うスタイルのものが通学鞄として普及している

40. フランスは、カンターブルという手提げ兼背負いの革製鞄が全国共通の通学鞄として定着している

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