01. 海女は、潜水によって海中の貝類、海藻類を採取する沿岸伝統漁業のひとつ
02. 男性の場合は「海士(あま)」と表記される。海女と区別するために「かいし」と発音されることもある
03. この職業に女性が多い理由のひとつとして、皮下脂肪が多く寒さに強いため海中での作業に適しているという点があげられる
04. 朝廷や神宮へアワビを奉る神聖な役割は女性が果たしていたという説もある
05. 日本では素潜り漁が縄文時代にすでに行なわれていた痕跡が志摩、房総はじめ各地の貝塚に残っている
06. 鳥羽市では紀元前300年頃の白浜遺跡から大量のアワビの殻と、鹿角製のアワビオコシが発掘されている
最古の記録は『魏志倭人伝』
07. 3世紀末に書かれた『魏志倭人伝』には「倭の水人が好んで海中に潜り魚をとる」という記述がある
08. 伊勢神宮と海女の関係は長い歴史があり、天照大神への供物としてアワビが奉納されていたと伝えられる
09. 奈良時代初期の『古事記』『日本書紀』にも「海人(あま)」「海部(あまべ)」についての記述がみられる
10. 『万葉集』で“あま”を詠んだ歌は82首に及ぶ
11. 『万葉集』の中であまを表現した語句は「海人」、「白水郎」、「安麻」、「海未通女」「海部」「安麻乎等女」など
12. 『延喜式』(927年)には「志摩の国の海産物をお供えする“潜女”は30人である」と記されている
13. 清少納言は『枕草子』で「うちとくまじきもの(気の許せそうにないもの)」として海女に同情している
14. 江戸時代には喜多川歌麿や葛飾北斎など多くの浮世絵師が海女を題材とした作品を残している
15. 海女の操業日数は、夏のアワビ、サザエの漁期間に10日から30日間程度。地域により、海藻とりや、冬のナマコ漁などの出漁日が加わる
16. 海女の1回の潜水作業時間の平均は50秒前後
17. 志摩や伊豆地方などでは潜ることを「かづく」といい、1回の漁を「ひとかづき」という
18. ひとかづきは1時間程度で20~30回の潜水を行なう
19. 房総では「もぐる」、四国では「むぐる」、九州では「すむ」という
20. 海女はアワビを「とる」と言わず「ひろう」と言う
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