「3月人事」にイラつく人に欠けている視点 明日につながる「気持ちの整理術」

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3月人事、どう気持ちを切り替えるべきか?(写真:xiangtao / PIXTA)
道が拓けた人、取り残された人、環境が変わる人、何も変わらなかった人――3月の日本列島では、数限りないドラマが展開されていることだろう。
サラリーマン最大の関心事である人事に、”全員ハッピー”はない。「何であいつが?」という不満や焦り、「俺ももうこれで終わりか」という諦念が去来して心乱れるときこそ、客観的に自己評価し、今後の飛躍につなげる好機だと『決定版 上司の心得』を上梓した佐々木常夫氏は言う。
奢らず、ふてくされず、虎視眈々と次を見据える、そんな春の迎え方もある。

「何であいつが?」「やっぱりあいつが!」の2つに1つ

――春の人事に不満を抱いている人は多いと思います。悩めるビジネスマンに佐々木さんからアドバイスをいただけますか。

誰かが昇進するというニュースを聞いたときの周囲の反応は、「何であいつが?」か、「やっぱりあいつが」のどちらかです。

「何で?」という反応の場合、理由は2つあります。昇進した人間が分不相応の高い評価を受けているか、「何で?」と思う人間の自己評価が高すぎる場合です。

一方の「やっぱり」という反応にも2つの理由があります。昇進した人間が非常に優秀であるか、「やっぱり」と言う本人がちゃんと自己評価できている場合です。

――他人を「何で?」と思う人は、自分を勘違いしているかもしれないと?

そうです。半分くらいは勘違いしています(笑)

「普通の人間は、自分の能力を40%のインフレで、他人の能力を40%をデフレで考えるものである」と言ったのは、ロッキード裁判で検事を務めた堀田力ですが、至言ですね。

「何であいつが?」と思う裏には、「自分と大して違わない」「自分のほうが優れている」という気持ちが潜んでいます。そんなとき、人は無意識に自分を高く見積り、他人を低く見積もっていることに気付いていない場合が多いのです。

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