人間関係がうまくいかない人は「論語」を読め 「こんな会社、辞めてやる」と思う人への格言
今年も、人事異動や配置転換の季節が近づいてきました。思わぬ辞令を受け、「こんな会社、やめてやる!」と思う方もいるかもしれません。この時期にかぎらず、働いていると、不満や悩みを抱えるもの。その多くは人間関係が原因といわれています。
「子、曰わく~」で始まる言葉、学生時代に聞いたことのある方も多いでしょう。中国古典の中でも指折りの名著といえる『論語』。2500年前から今に至るまで『論語』が経営者やビジネスマンに愛読されるのには、理由があります。仕事や人間関係によく効く「名言」の宝庫だからです。拙著『まんがでわかる論語』(あさ出版)でも解説しているのですが、今も昔も、基本的な悩みは同じ。先人に状況を打開するアドバイスをもらいましょう。
歴史に残るリーダーにも「ちっぽけな悩み」があった
「西の聖書、東の論語」といわれるように、東洋では古くから基本的な教養書とされ、日本でも、古くは国づくりの祖ともいえる聖徳太子や250年以上続く泰平の江戸時代を築いた徳川家康、日本近代化の転換期に活躍した坂本龍馬や吉田松陰など、国を変えていった偉人たちがバイブルとしていました。
そんな話を聞くと「そんな大きな話じゃない」「もっと小さな悩みだし」と思うかもしれません。しかし、時代を動かしたリーダーも、『論語』の孔子自身も、私たちと同じように人間関係の小さな悩みをたくさん抱えていました。
たとえば、この言葉。
「如之何(いかん)、如之何と曰わざる者は、吾(わ)れ如之何ともすること末(な)きのみ」(衛霊公第15-16)
「どうしようと言わない人は、どうしようもないねぇ」。こんな孔子のぼやきが聞こえてくるようです。
あなたにも、業務やプロジェクトが行き詰まり、困った状況になっても、「どうしたらいいですか?」とも聞いてこない部下や後輩がいるかもしれません。孔子も同じようなことで悩んでいました。
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