4000年の歴史を持つ「コマ」の真実100章 これを知れば思わず人に話したくなる

✎ 1〜 ✎ 23 ✎ 24 ✎ 25 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
あなたはコマについて、どれだけのことを知っていますか?(写真:hayakato / PIXTA)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「コマ」。あまり知られていないが、「全日本製造業コマ大戦」という大会があり、2016年は2月6日に大田区場所が開かれたばかりだ。全国の中小製造業が競い合う大会で、つまりコマには日本のモノづくりの技術が詰まっている。あなたはコマのことをどれだけ知っていますか。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。

この連載の一覧はこちら

01 軸や心棒を中心に回転運動させる玩具、コマ

02 コマは漢字で「独楽」

03 英語では「top」または「spinning top」

04 コマは新年の季語

05 コマの歴史は4000年にも及ぶ

06 紀元前2000~1400年のエジプトの遺跡から発見されたコマが、現在確認されている最古のコマ

07 このコマは、円柱の木を逆円錐に削ったもので、ぶちゴマの一種とみられる

08 古代ギリシャの陶器にはコマを回す男性や女性の姿が描かれている

09 1560年のブリューゲルの作品『子供の遊戯』には250人の子供たちが遊ぶ様子が描かれ、そのなかで5人の子供がコマ回しに興じている

10 コマは世界各地で木の実や木片、小石などを使い自然発生的に生まれたと考えられる

日本で最も古いコマは?

モノ・マガジン2月16日号。特集は『コンビニはグルメだ!』『日本のお酒とおいしい肴』『厨房の神器』などです。上の画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

11 日本で発掘された最も古いコマは7世紀の藤原京跡から出土した逆円錐の木のコマ。先端が細く削られている

12 奈良平安時代には、宮中の儀式で「独楽びょう師」と呼ばれる占師がコマを回して吉凶を占った

13 平安時代には中国から唐ゴマ(鳴りゴマ)が伝来したといわれている

14 唐ゴマは竹筒の上下を板で塞ぎ、竹の心棒を通したもの。竹筒の胴体に穴があり、回ると風が入って音が鳴る

15 宮中では女官が着物の端切れを竹を芯にして巻き付けてコマを作り、室内で回して遊んでいた。これが京都の伝統工芸品「京独楽」の起源

16 「コマ」を表す言葉が文献上に初めて登場するのは平安時代初期の書物『倭名類聚抄』

17 古名で「こまつむぐり」「こまつぐり」と呼ばれ、『倭名類聚抄』では「古末都玖利」と表記されている

18 「つむぐり」の「ツム」は「回転する」、「クリ」は小石を意味する古語

19 「コマ」は大陸から当時の高麗(「こま」とも読む)経由で伝わったことに由来するというのが通説となっている

20 青森では、今もコマを「ずぐり」と呼ぶ

次ページコマが縁起のよいものとされる理由
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事