21 青森県に伝わるずぐりは、雪の上でも回るように軸が太く、先端が丸みを帯びているのが特徴
22 岩手県では「ずぐりこ」、新潟県では「すんぐり」という呼び方も残っている
23 コマは、芯が通っていることから「想いを貫く」、回すにかけて「お金がまわる」など、縁起のよいものとされる
24 家を建てる際、2個のコマを梁に埋めて家族の繁栄を願うという風習が残る地方もある
25 貴族階級の大人の遊びだったコマが庶民の間に広まったのは江戸時代の元禄年間以降
26 江戸の町に伝わった「江戸独楽」は赤・黒・黄・緑・紫の「江戸五色」に彩色されることが多い。江戸五色は長寿を授け、身を守るといわれる伝統色
27 江戸時代には、八角面のコマ「八方独楽」がサイコロのかわりとして賭け事の道具に使われた
28 同じ頃に穴あき銭を重ねて芯を通した「銭独楽」も作られ、回して寿命を競う遊びが普及した
29 天保年間の江戸では、木製のコマの胴に厚い鉄輪をはめた「鉄胴独楽」が生まれ、コマ同士を激しくあてて相手のコマを打ち割るのを競うようになっていった
30 コマ遊びは江戸時代、「曲独楽」という演芸に発展
天保年間には「曲独楽」が流行
31 博多で心棒が鉄製で寿命の長い「博多独楽」が生まれ、掌、ひもや棒の上などで回して見せる曲独楽が流行
32 博多の市太郎という少年が上方で「博多曲独楽」を演じて評判となり、享保年間には江戸で大人気となった
33 「博多独楽」は初代筑紫珠楽により復興され、福岡県無形文化財に指定されている
34 「曲独楽」の代表的な技は、刀の刃の上で回す「独楽の刃渡り」や、扇子の上で回す「地紙止め」など
35 着物の袖の上で回す「衣紋流し」や、棒の先で回したコマを直角に倒していく「風車」などの技も生み出された
36 東京の下町では、明治10年に交通妨害になるとの理由で凧揚げ、羽つき、コマ回しなどが禁止された
37 コマを用途で大別すると、遊びに使うコマ、曲独楽など曲芸に使われるコマ、鑑賞用の装飾コマに分類される
38 回し方で分類すると、「ひねりゴマ」「もみゴマ」「ぶちゴマ(たたきゴマ)」、「糸引きゴマ」「投げゴマ」など
39 「ひねりゴマ」は指先でひねって回すもの。もみゴマは両手をすり合わせて心棒を回すもの
40 「ぶちゴマ」は芯を持たない逆円錐形のもので、鞭のようなもので胴体を叩いて回転させる。別名無精ゴマ
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