まずは方言の基本から
01 方言は一定の地域に特徴的な話し言葉。語彙や話法、アクセントなどすべてを含む
02 その土地特有の単語、言い回し、俗語を「俚言」ともいう
03 日本の方言は「本土方言」と「琉球方言」に分けられる
04 そのうち本土方言は「東部方言」「西部方言」「九州方言」の三つに分類される
05 さらに東部方言は「北海道方言」「東北方言」「関東方言」「東海・東山方言」「八丈方言」に分けられる
06 西部方言は「北陸方言」「近畿方言」「中国方言」「雲伯方言」「四国方言」に分けられる
07 九州方言は「豊日方言」「肥筑方言」「薩隅方言」に分けられる
08 琉球方言は「沖縄方言」「奄美方言」「先島方言」に分類される
09 東部方言と西部方言の境界線は、新潟県糸魚川市と静岡県の浜名湖を結んだ線とされる
10 この境界線にはフォッサマグナ(中央地溝帯)があり日本アルプスの高い山脈が両地域を分断していた
11 愛知と三重の県境付近の揖斐川も、アクセントなどが大きく変わる方言境界となっている
12 『万葉集』には東部方言を使った東歌も残されている
13 江戸時代中期(17世紀頃)まで日本の中央語(事実上の標準語)とされていたのは京都の言葉(上方方言)
14 織豊期に話されていた武家共通語が江戸に移植され、アクセントが関東風に変わったものが江戸山手言葉
15 この江戸山手言葉を明治新政府が簡略化しわかりやすくしたものが現在の共通語のルーツといわれる
16 一方かつての江戸の下町で使われてきた方言が江戸言葉。江戸弁、下町言葉、べらんめぇ調とも呼ばれる
17 東京の山手言葉や江戸言葉は旧来の住民の間に残るも、現在は共通語をベースとした「首都圏方言」が優勢
18 首都圏方言は「新東京方言」「東京新方言」とも呼ばれることがある
19 地域の違いを超えて日本全国に通用する言語が共通語。標準語は人為的に整備された規範性の強いもので、教育・法令なとの公用語として用いられる言語。共通語は自然に存在して全国に用いられる言語として区別される
20 欧米の諸言語では、階層の違いによる「社会方言」という概念が存在することが多い
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