とはいえ、万策尽くして、それでも思うような結果が出せない場合だってあります。そんなときのアフターケアも、受験生を支える側の非常に大切な役割。受験をきっかけに、親子関係が悪くなる、ひきこもる……というようなケースも、実際にあるのです。
不合格になれば、「自分は認めてもらえなかった」「否定された」という気持ちになります。そんなところに家族からも否定的な対応をされれば、もう全人格を否定されたような心境になってしまうのです。
受験の失敗を人生の失敗にしてはいけません。やはり家族も、受験を「通過点」と意識して接してほしいのです。結果は残念だったけれど、家族としての愛情は変わらない、ということをしっかりと伝えてください。
「鶏口となるも牛後になるなかれ」ということわざもあります。実力以上の大学で下位のほうにいる学生生活より、不本意ではあったけれども、その中でトップを取り、自信と実力をつけて社会に出られれば、人生は大きく違ってくるでしょう。「お前はダメだ」「この程度か」などと人格否定することなく、努力を認め、この先「与えられた環境の中でいかに努力できるか」ということを、家族の側から積極的に伝えてください。
「浪人」を決める場合にやっておくべきこと
これは浪人を決める場合も同じです。「なんとなく、来年」と思っていては、同じことの繰り返しになります。この時は、親としての意向をしっかり伝えることも必要ですが、その前に必ず、子どもの気持ちをきちんと聞いて、受け止めてからにしてください。
子どもの気持ちをしっかりと受け止めれば、親の気持ちも受け入れてもらいやすくなります。年齢的にも難しい時期かと思いますが、時間を惜しまずにしっかりと向き合って下さい。
受験生も支える家族も、最後まであきらめないで走り続けることが、重要なポイントとなってきます。数か月にわたる長丁場、一気にダッシュしてしまっては心身ともに持ちません。
淡々とペースを崩さずに生活すること、そのためには、マイナス感情をしっかりと共有することが大切です。忍耐の日々にはなりますが、この期間、美味しいものを食べたり、勉強する場所を変えたり、気分転換も適宜入れながら、自分のペースを保ち完走できるように心がけたいですね。
受験生そして、ご家族のみなさまに吉報が届きますように。
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