ハーバードを白熱教室にする「超競争原理」 教授たちは赤裸々に"評価"されている

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ハーバードで白熱教室が生まれるのには理由がありました

ハーバードに来る前から不思議に思っていたことがある。

「なぜハーバードでは白熱教室のようなアツい授業が生まれるのか?」

大学という教育機関は世界中の至る所にある。だがハーバードの授業はよく練られていて面白い。

ハーバードでアツい授業が生まれる仕組み

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サッカーのレアル・マドリードや、プロ野球で黄金時代を築いた西武ライオンズなど、常勝軍団には強い組織を作る仕掛けがある。ハーバードにも同じような秘訣があるのではないだろうか。

すばらしい教授が教えるからなのか、それとも教授があふれるような情熱を持っているからなのか?

その裏側には、競争原理を生かしたハーバードの興味深いシステムがあった。

A「あの授業を取るって言っていたよね。何ポイントかけるの?」
B「100ぐらいかな」
A「少なくない? ほかの人は400以上って聞いたよ」
B「そんなに? それじゃ投じるポイントを上げるしかないのかもな」

 

1月下旬、春学期を迎えたハーバードの大学院、ケネディスクールでは、学期初めだけにみられる心理戦が繰り広げられる。希望する授業をどうにか履修しようと、大学主催の“ゲーム”が展開される。通称「ビディング」とよばれる授業の入札だ。

ビディングは定員以上の学生が受講を希望すると入札システムが作動、多くの持ち点を投じた者が授業を受けられるという仕組みだ。学生は年間1000点が得られ、どの授業に何点かけるかを考えながら、履修のスケジュールを組む必要がある。

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