ハーバードを白熱教室にする「超競争原理」

教授たちは赤裸々に"評価"されている

教授や講師は授業評価で高い点を得たければ、自分の教え方をどう変えるべきかをつねに考えざるをえない。たとえば学期の中ごろには独自のアンケートを配り、不満があれば改善する。学生同士のディスカッションの時間を増やしたり、補講を開いたりと、学期を通した授業内容を微調整し、満足度を高めようとしている。

ほかにも50人以上にも及ぶ全学生の顔と名前をすぐに一致させ、ディスカッションでタイミングよくあてられるように準備するという先生もいる。多様な意見を引き出そうと発言しやすい雰囲気を作り出し、「そういう意見も大事だね。ただこういう視点を忘れてはいけないよ」、「こういう視点を加えるとより面白くなるよね」などうまくファシリテーションする。

実は気さくで話しやすい、ハーバードの教授たち

ハーバードの教授というと研究だけに熱心で付き合いづらく、難しい話ばかりしてそうというイメージがあるだろうか。だが実際に接してみると実に気さくだ。研究室のドアは開けっ放し、道端で会えば世間話をする、自宅で開くパーティーに招いてくれるという先生もいる。相談したいことがあれば、気軽に面会に応じてくれる。

先日も授業について詳しく聞こうと、話したこともない先生の面会時間に訪れた。事前にわざわざ私の経歴を調べてくれていたようで、「君は以前にシンガポールに住んでいたのか? 僕も前にシンガポールの大学で教えていてね」など共通点を見つけ出し、話しやすい雰囲気を作り出す。「卒業後もこれまでのキャリアを続けるのか?」と話題を振り、授業の内容がどう私の目標に結び付くのかを説明してくれた。

実は教授や講師が教育に熱心な理由は、生き残りをかけた競争にさらされているからだけではない。彼らが授業に集中できる仕組みと、教わる側の学生の熱心さも挙げられる。 

ケネディスクールでは各授業にティーチングフェロー(TF)とコースアシスタント(CA)と呼ばれる学生が補助役としてつく。TFは主に博士課程の学生で、週1回の補講を担当。CAは過去に授業を取った学生などで、授業に関するさまざまな事務を担う。

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