「体温上げて万病予防」は、間違った発想だ

そもそも「免疫力の強さ」ってどう測るの?

今日は「体温」と「免疫力」の関係について考えてみます(写真:ゆう / PIXTA)

「体を温めて免疫力を上げれば、万病を予防できる」。そんな健康法を耳にしたことがあるかもしれません。現代人は普段の体温(平熱)が昔に比べて低く、体を温めれば免疫力も上がるはず、という考え方のようですが、この話は正しいのでしょうか?

まず、体温の正しい測り方についてまとめておきましょう。測り方がばらばらでは、議論もかみ合わないからです。口の中や肛門で測る方法もありますが、普通はワキの下で測りますね。

まず体温計の先端をワキの下の中央に当て、腕でしっかり押さえて決められた時間、測ります。入浴や食事の直後は避け、体を安静にし、ワキの下の汗をぬぐっておくことも大切です。昔の水銀式体温計では、5~10分かけないと正しい値が得られません。

欧米人は日本人より平熱が高い?

このような注意をした上で、体調が万全なときに測った値が「平熱」です。日本人の平熱がどれくらいなのかについては、実はあまり信頼できるデータがありません。1957年に発表された少し古いデータによれば、多くの人が36.9±0.3℃の間に入るのだそうです。

「現代人は昔より平熱が低くなっている」「欧米人は日本人より0.7℃くらい高いから、冬でも薄着で大丈夫」などという説もありますが、真偽のほどは定かでありません。米国で発表されたデータによれば、彼らの平熱は決して高くなく、ほぼ日本人のそれと同じ値になっています。

それでは次に、「平熱は自分の努力で上げたり下げたりできるものなのか」を考えてみましょう。

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