30代からを左右する「恥をしのんで聞く力」 素直ということの利点はどんどん増していく

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もらったヒントを呪文にして、ただただひたむきに行動してみる。結果的に、そのサイクルが多くのコーチをつくり、多くの困難を支えてくれるのではないかと思うのです。「やってみる」と思った時点で、壁に向かって立ち上がったということでもありますしね。言葉を発した本人も、「お、やってる」となれば、自然と「全力で応援したい」という気持ちになって、もっと具体的で心にしみるアドバイスをくれるかもしれませんし。

優れたコーチは「身近な誰か」かもしれない

いろいろな機会をとらえて人脈、ネットワークを作りにいく、という姿勢も大事でしょう。プロフェッショナルなコーチングを受けてみるのもいいかもしれません。でも、身近な誰かの優れたところを見つけ、尊敬と信頼の気持ちが持てていれば、きっと一生もののコーチをすでに得ているのも同然だと思うのです。

「どうやったら、優れたコーチを得ることができますか?」と聞かれるたびに、いざというときの備えで聞いておく、という程度の本気度なのか、目の前の課題をどうしても解決したくて助けが欲しい、ということなのか、確認してしまいます。本気度が高ければ高いほど、もうすでにコーチと出会っていて言葉をもらっている可能性も高いし、壁だってもう少しで乗り越えられるものだと経験的に感じているからです。

若手のビジネスウーマンと話すと、本当にクレバーだと思う事が多いです。一方で「なんでも、ものすごく他人事みたいに第3者表記っぽく話すのね」と思うことも多い。クレバーとは縁遠い、どんくさいおばさんのひがみかもしれないけれど、強い当事者意識と「本気」とか「ひたむき」とかそういうものがないと、欲しいものって手に入らないんじゃないか、と思ったりします。

あとは、思いきり誰かを信頼して、すごく素直にやってみる、「だまされてみる力」みたいなものでしょうか。

私はこの頃は、昔の自分の部下たちと話をして、「すごいなー、この子って!」と感動することが増えました。そして今や、彼ら、彼女たちが私のコーチになってくれていると実感することも多くなりました。きっと教えられることは今後どんどん増えていくのでしょう。でも、それがとても楽しみでもあります。

案外、馬鹿みたいに暑苦しくて、素直、ということの利点は多いものです。課題にぶつかって、立ち上がれないような時は、そんなことを思い出していただけたらとてもうれしいなと思います。

堂薗 稚子 ACT3代表取締役

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どうぞの わかこ / Wakako Dozono

1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として多くの企業を担当し、数々の営業表彰を受ける。管理職として、多様な雇用形態の組織の立ち上げやマネジメント、『リクルートブック』『就職ジャーナル』副編集長などを経験。2004年第1子出産。2007年当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用され、事業責任者、「リクナビ派遣」編集長を務める。2010年に第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、社内外女性のメンターを務めつつ、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げ、マネジメントを担当し、彼女たちの活躍を現場で強く推進した。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、2013年退職。株式会社ACT3設立、代表取締役。女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行っている。2013年2月、リクルート在籍時に東洋経済オンライン「ワーキングマザーサバイバル」連載に登場。FBのいいね!数が6000を超えるなど、話題となった。

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