30代からを左右する「恥をしのんで聞く力」 素直ということの利点はどんどん増していく

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私は、不器用で、頭がキレるわけでもない、にもかかわらず欲深いためか、「普通なら絶対、ここらへんで壁が立ちはだかるよね」というシーンで、必ずと言っていいほど思い切り壁にぶつかってしまうのです。ちょっと減速したり避けたりすればいいのに、ばーんとすごい衝撃でぶつかる(笑)。

たとえば、ちょっと売れたらすぐに天狗になって周囲からの信頼を失ったり、同世代の成功に嫉妬しまくって暴れ、余計に評価を下げてしまったり、部下ができて張り切りすぎて空回りし総スカン、排斥運動を起こされる裸の王様になってしまったり、そりゃもう枚挙に暇がありません。

なぜ、乗り越えることができたのか?

それ以外にも、社会人3年目くらいに「なんかもう仕事に飽きた」みたいな気持ちになったことや20代後半に「転職しないと間に合わない」と目的もなく焦ったことなどの若気の至りみたいな出来事、オトコ社会に同化しようとジタバタして余計に浮いてしまったことやワーキングマザーとしてのもやもやなど、誰もが予想できそうな壁の数々にばっちりぶつかってきた、というわけです。

そんな壁をなんとか乗り越えてやってこれたのは、多くの人たちからの言葉が原動力になっているんだなぁ、としみじみ感じさせられます。だからこそ、私はその人たちの見せてくれた背中や言葉を含めて、「コーチ」と呼んでとてもとても大切にしているのです。

こんな話をすると、「コーチ」を得る方法を尋ねられることが多くあります。悩める後輩の女性たちにも素敵なコーチとの出会いがあるといいなぁと思い、どうやってコーチと出会ってきたか、これまた振り返ってみましたが、「私って幸せ者だ」と思うばかりで、「こうすればいい!」という法則がなかなか見つかりませんでした。

そこで、年末に、私の大切なコーチのおひとりと忘年会でお目にかかる機会があったとき、私は素直に、「どうして私なんかにあんなすばらしい言葉を伝えてくれたんですか?」と聞いてみました。そうしたら、その方は、「え? オレ、そんな立派なこと言ったっけ?」とポカン顔!「ほら、あの時……!」と食い下がってようやくぼんやり思い出してもらったのですが、「なんでだろうなぁ。お前があまりに必死だったからじゃないか?」と言われておしまいでした。

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