新しい年が始まりました。今回はお正月用に、保険そのものではなく、人類の存続リスク、といった壮大なテーマを選んでみました。「どうしてこの世界には、男と女がいるのか」という大きな謎について考えてみましょう。
ダーウィンで有名な進化論は、この世界にあふれる生物の多様性を説明しようする学説です。クジラのように巨大なものからバクテリアのように目に見えない小さなものまで、世界は多種多様な生物であふれかえっています。その数がどれだけのものか、いまだわかっていません。その昔、すべての生物は神によって創造され、そのままずっと変わることはない、と信じられていました。しかし現在では、進化論の誕生により、生物は長い時間とともに変化して、多様性はその変化の過程のなかで生まれてきている、と考えられています。
進化論はひとつの理論体系があるわけではありません。進化のメカニズムに関するさまざまな仮説の集合体です。これほど社会に大きな影響を与えた理論であるにもかかわらず、進化論は確立された科学とは見なされていません。生物が何万年以上もかけて変化するプロセスを、実験や観察などで実証することが難しいためです。だから、ノーベル賞の対象にはなりにくいのです。
男は何のために存在するのだろうか?
進化を巡る多くの議論のなかで、「なぜ生物にはオスとメスが存在するのか」という大きなテーマがあります。生物のほとんどは性を持っています。
しかし、もともとはバクテリアのように、ただ分裂して増えていく、という無性状態でした。性は、そこから二次的に進化してきたものです。これだけ多くの生物に性が見られるという事実から、有性生物には無性生物にない何らかのメリットがあるに違いない、と考えられて当然です。
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