独り勝ち・『ゼクシィ』商法の光と影 今や強者の驕りも垣間見え…

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ある程度知られたホテルや専門式場なら、わざわざゼクシィの広告を見なくても、ゲストは直接ホテルや式場に行く。が、新規開業のゲストハウスは知名度がゼロで、広告を出さなければ、ほとんど客は来ない。そこで彼らは、ゼクシィを利用して結婚するカップルを集めるにはどうすればいいか、徹底研究した。ホテルや結婚式場では出せない、青い空や緑のガーデン、白い大邸宅、プールの写真を撮影し、ゼクシィに広告を出したのである。
 ハウスウエディングの普及とともに頭角を現したのが、テイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)をはじめとする、新興のブライダル勢力だ。T&Gは今でもゼクシィ最大の広告主である。そのT&Gが2001年に上場後、ノバレーゼ(06年)やアイ・ケイ・ケイ(10年)など、同業が続々と株式を公開していった。

実際に挙式披露宴会場のシェアを見ると、ハウスウエディングは10年に21・8%まで上昇。それと対照的に、ホテル・専門式場は00年の74・5%から、10年には59・5%まで低下している。

 

広告代1ページ100万円! 重さ4キロは“儲け”の証し

ゼクシィの広告効果はすごかった。たとえば広尾(東京)にあるゲストハウスは、99年にゼクシィ2ページの広告だけで、年1000組以上のゲストを獲得。横浜のゲストハウスは01年、4ページの広告で、年2400組のゲストを得た。この集客はゼクシィでなければなしえなかった。日本全国にハウスウエディングの施設が開業ラッシュを迎える中、その集客方法とは、ゼクシィへ大量広告を出すことだったのだ。

ゼクシィに広告を出し、カップルを呼んでもらうというビジネスモデル。受け身の考え方が影響したかどうかはわからないが、広告料はゼクシィ側の言い値で決まった。ゼクシィの広告料金は、首都圏版で1ページ100万円することもある。その他の地区版でも同50万円。これらは契約形態で多少変化する。

 

 

 

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